【第4話】病院での介護職(看護助手)とは | 介護職の転職ガイド

【第4話】病院での介護職(看護助手)とは

転職体験談

晴れて正社員として採用

 夫の失業保険支給も とっくの昔に終わってしまい、私のパート代と貯金を切り崩しながら生活していた中での正社員採用…「未経系分野への転職」という不安よりも「これで生活できる!」という安堵感が大きかったのを覚えています。

⇒第3話:正社員を目指した就職活動での苦労はこちら

お世話になったパート先の上司や同僚にも報告し、退職と新しい職場への入職日を調整することになりました。

うまい具合に調整をしてもらい、金曜日まで旧職場で、土日を休んで月曜から新職場で働くことになりました。

それまで採用された嬉しさと日々の慌ただしさで新しい職場への不安は、ほとんど忘れていたのですが、入職日前日になって急に不安になってきました。

 介護の知識は身につけたけど、病院での介護って一体どんな感じなんだろう?

ホームヘルパーの実習でも病院だけは経験できなかったし、ヘルパー学校の同級生間での噂で「病院はレクリエーションがなく、忙しくて機械的・流れ作業的に介護をしているらしいよ。」ということだったので一気に自信がなくなってきたのです。

入職日の朝は、かなり緊張していました。

電車で職場の最寄り駅に近づくにつれて動機が激しくなり、胸がドキドキして気持ち悪くなってきたのを覚えています。

職場に到着し、そういえば更衣室の場所も知らないし、制服とかどうなっているのかも知らなかったので、とりあえず事務所まで行き、誰か人が来るのを待っていました。(不安だったので、かなり早くに家を出て、始業時間の1時間前くらいに着いていたため事務の人は誰もいなかったのです)

出勤してきた事務の人に、今日入職した旨を言うと、ロッカーの鍵を持って更衣室に案内されました。

ロッカーにはすでに制服(半袖のポロシャツ2枚とズボン2枚、エプロン2枚が入っていて、これに着替えて、1階にある会議室で看護師長が来るのを待つようにということでした。

「これを着て、これから働くんだな~、ちょっとダサいけどエプロンで隠れるからまぁいっか…」などと思いながら着替え、会議室で待っていると、「おはようございます。今日からよろしくお願いしますね!」と、比較的若くて綺麗な女性が会議室に入ってきて「私が師長の◯◯です」と自己紹介をしてくれました。

「今から簡単に病院内を案内したあと、配属先の病棟に案内しますね」

ニコニコと感じ良く案内してくれたので、私の不安も少しずつなくなっていくようでした。

病棟では、もうすでに日勤の看護師や介護職の人たちが忙しそうに働いている最中。

「ちょっとごめんね~!介護職の人、集まって~!」

師長が大きな声で呼びかけると、わらわらと色々なところから3人ほど集まってきました。

「紹介しますね!今日から入職された◯△さんです。今日のリーダーさんは色々教えてあげてくださいね。」

その後、3人の介護職の方々が、それぞれ自己紹介をしてくれました。

介護の職場は365日24時間営業なので、職員はシフト制で働いています。

ここの病院では、早番・日勤・遅番・夜勤の4交代制で、私が紹介してもらった時点では、まだ遅番が出勤してきていない時間だったため、日勤2人、早番1人という内訳でした。

そのうち日勤者の一人が日替わりでリーダーという立場になり、その日の業務の責任者として他の職員に指示、指導をして仕事を進めていくという仕組みでした。

その日は、リーダーが頼りがいのありそうな年配の女性、やさしそうな外国人の女性(日本語はペラペラ)、私よりも若い20歳前後の女性でした。

その後、日勤のリーダーに連れられ、看護師の方々にも紹介をしてもらいました。

看護師は日勤と夜勤の2交代制でしたが、日勤の看護師の人数がとにかく多い!(そりゃ病院ですもんね)

私は、顔も名前も全然覚えられなくて、すでにいっぱいいっぱい。

「ちょっとまて、これだけじゃなくて患者さんの名前と顔も覚えなきゃだよね…」

私の配属された病棟はMAX56床だったので、学校の1クラスの人数よりも多いわけです。

そんな私に気づいたのか、リーダーさんが「あ、いっぺんには覚えられないから、ちょっとずつ慣れていってね」と声をかけてくれました。

「そうだよね、ちょっとずつ、なるべく早く覚えて慣れていこう、そして介護福祉士の資格を取るまでは絶対やめないぞ!」と私は心に誓ったのでした。

病院での介護職(看護助手)とは?

私が働くことになった療養型の病院は50~60床の病棟が3つあり、介護度の高い高齢の患者さんがほとんどでした。

病院での介護は、忙しくて大変というイメージでしたが、その通りでした。

まず、レクリエーションがない。

これは病院なので仕方がないのだと思いますが、患者さんはリハビリの時間以外ずーっとベット上にいます。

だからと言って、介護職が話し相手になったり心の交流を…といった悠長なことはできません。

介護職の仕事は、オムツ交換やトイレ介助、入浴介助、食事介助だけでなく、入院・退院の準備や対応、ベッド異動、医療器具の管理、患者さんの整容(爪切り・髭そり)、手浴、足浴などもしていて、とてもじゃないけど一人の患者さんだけに関わっていられないのです。

ナースさんに「手伝って」「あれやっておいて」と声をかけられたら、真っ先に行かなければなりませんし、コールが鳴ればナースさんより先に出なければならない。

ここでの介護は私が思い描いていたものとは程遠いものでした。

毎日あっという間に時間が過ぎ、「あの患者さんに、あれもしてあげたかった、これもしてあげたかった」と思いながらも、そこまで手が回らない日々にイライラしていました。

あと一番困ったことが、学校で習った介護技術がほとんど役に立たなかったのです。

というのも、うちの病院は介護度や病状が重かったのです。

ありえない方向に曲がって拘縮している手足や首、全体的にねじれて固まってしまった身体、棒のように真っ直ぐで曲がらない身体…。

オムツ交換や入浴、着替えなど、患者さんの身体を傷つけないように、怪我させないように、汗だくになりながらしていました。

(しかも、そう言う人に限って、点滴などが入っていて、さらに難易度が高くなるんですよね)

「いきなり応用編かよっ!」って叫びたい気持ちをグッと抑えて必死になってこなしていました。

「移乗や体位変換などは、テコの原理などを活用し、コツをつかめば力はほとんどいらない」という教えも通用しませんでした。

それ以上に体格が大きくて重い患者さんが多かったのです。

私の勝手なイメージでは、「お年寄りは小柄」と思っていたのですが、これは大間違いでした。

身長170、180cm以上のおじいさんはザラ。

ベッドも、ストレッチャーもギリギリなくらい。

そんな患者さんを、職員の数もいないし時間もないので一人で動かしたりしていたため、腰を痛めている職員がほとんど。

私も仕事後は腰が痛くなっていたので、サポーターをつけたり、寝る前にストレッチをしたり、痛みがひどくならないように気をつけていました。

最近は日本人の体格も良くなってきているので、パワースーツなどを活用していかないといけませんね。

毎日時間に追われて走り回り、ヘトヘトになるまで働いて、家に帰って夕飯を食べた後は気を失い、起きたら1時ごろ、そこからお風呂に入ってベットで寝るというような毎日を送っていたのですが、唯一の心の支えが「いつもありがとうね。」という患者さんの言葉でした。

この言葉を聞くと不思議と力が湧いてきたものです。

事務の仕事よりも体力的にキツイけど、充実感は介護の仕事の方が格段に高い。

この仕事は、私に合っていたのかもしれません。

⇒第5話へ(病院で働くということ、こわい女の世界へ)

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